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都市経済学者 森知也

京都大学経済研究所 教授, 専門分野:都市経済学

最終学歴:ペンシルバニア大学, 地域科学Ph.D.

その他の所属:– 経済産業研究所 ファカルティフェロー- 東京大学CSIS・客員教授– 麗澤大学RIPRESS・客員教授

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日本はいま、高齢化を伴う人口減少が最も進んでいる国です。2020年時点で1億2,600万人であった総人口は、いまの調子で子供が減っていくと、100年後には3,000万人から5,000万人程度まで減少すると考えられています。3,000万人とは、江戸時代レベルの人口規模であり、現在の東京都市圏よりも小さいサイズです。5,000万人とは、およそ東京と大阪都市圏を合わせたサイズです。その頃には多くの都市や地域から人が去り、地方の景色はずいぶん変わるでしょう。わたしたちが住む地域は一体どうなってゆくのでしょうか。

このコラムでは、経済理論とデータを駆使して将来の日本の地域の姿を予測し、この未曽有の人口減少をどのようにしてチャンスに変えられるのか考察します。

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コラム


リニアは要るのか——人口から数える需要と採算

2026年10月3日

リニア中央新幹線の建設費は品川・名古屋間だけで約11兆円に膨らみました。これを返す乗客は何人いるのか。東京・名古屋・大阪のあいだの鉄道需要を両端の都市の人口から延ばすと、答申に有利な前提を全部乗せても需要は開業する2045年が頂点で、2070年代には採算の線を割ります。訪日客も送り出す国の人口減少で穴を埋められません。東海道新幹線はいまの本数なら2100年近くまで持ちます。

大阪はなぜ「西の都」だったのか——二つの頂点を支えたのは、輸送費の壁だった

2026年10月3日

副首都の候補に挙がる大阪は、江戸期には江戸と並ぶ頂点でした。それを支えたのは、熊野灘・遠州灘という輸送費の壁と、参勤交代がつくったカネの流れです。電信・鉄道・新幹線がその壁を消し、市場が一つになったとき、頂点は一つに収れんしました。変わったのは大阪ではなく、頂点がいくつ、どこに立つかを決める前提、つまり輸送費と集積の経済の釣り合いのほうです。

副首都という空論——指定はできても、副首都を担える都市は残らない

2026年10月3日

政府が公表した副首都の要件案では、北海道・愛知・大阪・福岡の4道府県が該当します。候補の札幌・名古屋・大阪・福岡はいずれも地方の中心都市ですが、この先100年の都市人口の予測から見ると、どの都市がどれだけ縮むかは指定では変えられません。備えとしての副首都は大量輸送の前提が人口の側から崩れて高くつき、候補の都市にとっても指定を待つことは得策ではない、という三つの論点を書きました。

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